高22回生(多門会)第3回修学旅行『東日本大震災被災地を巡る旅』

高22回生(多門会)第3回修学旅行『東日本大震災被災地を巡る旅』

私達22回生の仲間(多聞会)で年に数回集まっていましたが、3年前に40年ぶりの修学旅行をしようという事になりました。 
第1回は高校の修学旅行で使った京都の「石長旅館」に泊まり寺社見学と花見の旅、第2回は熊本と大分を巡るグルメの旅でした。

第3回は本年4月に東北に行きました。 
参加者は8名で、小田原駅に集合しレンタカーで一路岩手へ。 
平泉中尊寺で藤原氏の栄華盛衰を偲び新鉛温泉泊。 
「江南高校修学旅行」で予約したので高校生と思われて夕食には梅ジュースが用意され、成熟した修学旅行生が着席すると仲居さんが慌てて食前酒を持ってきたのは楽しい思い出になりました。
2日目は釜石から松島まで三陸海岸の被災地を巡る旅でした。 
美しい海岸沿いには湾ごとに集落跡があり、復旧工事の真っただ中でした。 
高台にある仮設住宅を見て住民の無念さを想い、また黒光りする新しい墓石群を見ては犠牲者のご冥福を祈りました。 
途中、三陸駅から盛(さかり)駅まで三陸鉄道南リアス線に乗り、車窓の風景からも当時の脅威が感じられました。

最も辛かったのは、多数の児童と先生が亡くなった大川小学校跡を訪ねた時です。 
北上川を遡上する津波を見た時の幼い児童の恐怖と絶望感を思いつつ、仲間の住職の唱えるお経とともに皆で合掌いたしました。 
実際に被災地を目の当たりにして、テレビや新聞では感じえないものに接した意義ある旅であったと思いました。
わが「多聞会」には日本全国を知り尽くし酒も飲まず、グルメ・運転大好きという頼もしいメンバーがいるので、プランも手配も彼に頼りきりです。 
彼を中心に次回の楽しい旅を計画中です。
                                                 (添田 孝 記)